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就労継続支援B型の報酬について~加算編~

今回は、“就労継続支援B型”の報酬における加算について解説します。
以前のブログにおいて、“就労継続支援B型”の報酬における基本報酬について解説しております。
基本報酬については、こちらからどうぞ

 

障害福祉サービス施設の報酬

障害福祉サービス施設の指定事業所となると、毎月の請求により国から給付金が支給されます。
給付金は、障害福祉サービスの種類や利用者数、施設を置く地域(地域区分単価)などにより変わります。
この得られる給付金が障害福祉サービス施設の報酬、つまり売上となります。
この報酬には、基本報酬と加算があり、それぞれ基準となる単価が定められています。

 

給付金計算方法

(基本報酬単価+加算)×地域区分単価 となります。
※地域区分単価は、障害福祉サービスの種類、施設を置く地域によって異なります。

地域区分単価:就労継続支援B型の場合
1級地:11.14円 2級地:10.91円 3級地:10.86円 4級地:10.68円 5級地:10.57円 6級地:10.36円 7級地:10.17円 その他:10円

1級地は、東京都23区となります。
茨城県では、牛久市が4級地、水戸市や日立市などが5級地、わたしの事務所のある茨城県神栖市はその他となっております。
障害福祉サービス施設の開業に際しては、施設を置く地域の検討も重要となります。

 

就労継続支援B型の報酬~加算~

ここから障害福祉サービス“就労継続支援B型”の主な加算についてみていきます。
※参照:障害者総合支援法 事業者ハンドブック 2023年度版

視覚・聴覚言語障害者支援体制加算

要件 加算
視覚・聴覚・言語機能に重度の障害がある利用者が一定数以上あって、意思疎通に関し専門性を有する職員が一定数以上配置されている場合
<対象者>

  • 視覚障害者・・・身体障害者手帳の障害の程度が1級または2級に該当し、日常生活におけるコミュニケーションや移動等に支障があると認められる視覚障害を有する者
  • 聴覚障害者・・・身体障害者手帳の障害の程度が2級に該当し、日常生活におけるコミュニケーションに支障があると認められる聴覚障害を有する者
  • 言語機能障害者・・・身体障害者手帳の障害の程度が3級に該当し、日常生活におけるコミュニケーションに支障があると認められる言語機能障害を有する者

<専門性を有する職員>

  • 視覚障害・・・点字の指導、点訳、歩行支援等を行うことができる者
  • 聴覚障害または言語機能障害・・・手話通訳等を行うことができる者
41単位/日

 

就労移行支援体制加算

【要件】就労継続支援B型を受けた後に就労し、6月以上就労が継続している者がいる場合、基本報酬の区分及び定員規模等に応じた所定単位数に月以上就労継続している者の数を乗じた単位数を加算

(単位/日)

利用定員
20人以下 21人以上
40人以下
41人以上
60人以下
61人以上
80人以下
81人以上
基本報酬の区分 就労継続支援B型サービス費(Ⅰ) 48~93 22~49 13~35 9~27 7~22
就労継続支援B型サービス費(Ⅱ) 45~90 21~48 12~34 9~27 6~21
就労継続支援B型サービス費(Ⅲ) 42 18 10 7 6
就労継続支援B型サービス費(Ⅳ) 39 17 9 7 5

※就労継続支援B型サービス費(Ⅰ)、(Ⅱ)は、月額の平均工賃に応じた単位数

 

初期加算

要件 加算
利用者が利用開始した日から起算して、30日以内の期間について加算 30単位/日
※30日間のうち、利用者が実際に利用した日数

 

食事提供体制加算

要件 加算
収入が一定額以下の利用者に対して、事業所が食事を提供した場合
※原則は当該施設内の調理室を使用して調理して提供されたもの
30単位/日

 

福祉専門職員配置等加算

良質な人材の確保とサービスの質の向上を図る観点から、条件に応じて加算

区分 要件 加算
福祉専門職員配置等加算(Ⅰ) 常勤の職業指導員等のうち、社会福祉士、介護福祉士、精神保健福祉士、作業療法士または公認心理士の資格保有者が35%以上雇用されている事業所 15単位/日
福祉専門職員配置等加算(Ⅱ) 常勤の職業指導員等のうち、社会福祉士、介護福祉士、精神保健福祉士、作業療法士または公認心理士の資格保有者が25%以上雇用されている事業所 10単位/日
福祉専門職員配置等加算(Ⅲ) 職業指導員等のうち、常勤職員が75%以上または勤続3年以上の常勤職員が30%以上雇用されている事業所 6単位/日

 

欠席時対応加算

要件 加算
利用者が急病等により利用を中止した際に、連絡調整や相談援助を行った場合
急病などによりその利用を中止した日の前々日、前日または当日に中止の連絡があった場合について算定可能
94単位/回※

※月に4回まで加算

 

医療連携体制加算

医療機関等との連携により、看護職員が事業所を訪問して利用者に対して看護を行った場合や介護職員等に痰の吸引等に係る指導を行った場合等

要件 加算

区分

医療連携体制加算(Ⅰ) 看護職員が事業所を訪問して利用者(8人を限度)に対して看護を行った場合(1時間未満) 32単位/日
医療連携体制加算(Ⅱ) 看護職員が事業所を訪問して利用者(8人を限度)に対して看護を行った場合(1時間以上2時間未満) 63単位/日
医療連携体制加算(Ⅲ) 看護職員が事業所を訪問して利用者(8人を限度)に対して看護を行った場合(2時間以上) 125単位/日
医療連携体制加算(Ⅳ) 看護職員が事業所を訪問して医療的ケアを必要とする利用者に対して看護を行った場合 利用者1人 800単位/日
利用者2人 500単位/日
利用者3人以上8人以下 400単位/日
医療連携体制加算(Ⅴ) 看護職員が介護職員等に喀痰吸引等に係る指導のみを行った場合 500単位/日
医療連携体制加算(Ⅵ) 研修を受けた介護職員等が喀痰吸引等を実施した場合 100単位/日

 

重度者支援体制加算

前年度における障害基礎年金1級を受給する利用者が、一定数以上である場合等

要件 利用定員 加算

区分

重度者支援体制加算(Ⅰ) 前年度における障害基礎年金1級受給者数が、当該年度の利用者数の50%以上の場合

 

20人以下 56単位/日
21人以上40人以下 50単位/日
41人以上60人以下 47単位/日
61人以上80人以下 46単位/日
81人以上 45単位/日
重度者支援体制加算(Ⅱ) 前年度における障害基礎年金1級受給者数が、当該年度の利用者数の25%以上50%未満の場合 20人以下 28単位/日
21人以上40人以下 25単位/日
41人以上60人以下 24単位/日
61人以上80人以下 23単位/日
81人以上 22単位/日

※利用実績の算定

  1. 前年度における利用者のうち障害基礎年金1級受給者の延べ人数を算出
  2. 前年度における利用者の延べ人数を算出
  3. 1÷2により利用者数延べ人数のうち障害基礎年金1級受給者の延べ人数割合を算出

 

目標工賃達成指導員配置加算

要件 利用定員 加算
目標工賃達成指導員を常勤換算方法で1人以上配置し、手厚い人員体制をもって、目標工賃の達成に向けた取り組みを行う場合
※手厚い人員体制:職業指導員及び生活支援員の総数が常勤換算方法で7.5:1以上、かつ当該目標工賃達成指導員、職業指導員及び生活支援員の総数が常勤換算方法で6:1以上
20人以下 89単位/日
21人以上40人以下 80単位/日
41人以上60人以下 75単位/日
61人以上80人以下 74単位/日
81人以上 72単位/日

 

送迎加算

居宅等と事業所・施設との間の送迎を行った場合に、片道につき所定単位を加算

要件 加算

区分

送迎加算(Ⅰ) 1回の送迎につき平均10人以上が利用し、かつ週3回以上の送迎を実施している場合
※利用定員が20人未満の事業所にあっては、平均的に定員の50/100以上が利用している場合
21単位/回
送迎加算(Ⅱ)
  1. 1回の送迎につき平均10人以上が利用している(利用定員が20人未満の事業所にあっては、平均的に定員の50/100以上が利用している)または、
  2. 週3回以上の送迎を実施している場合
10単位/回

※同一敷地内の場合は、上表の70%が加算

 

福祉・介護職員処遇改善加算

福祉・介護職員の賃金改善等について、一定の基準に適合する取組みを実施している場合

要件 加算

区分

福祉・介護職員処遇改善加算(Ⅰ) キャリアパス要件(Ⅰ)、キャリアパス要件(Ⅱ)、キャリアパス要件(Ⅲ)、職場環境等要件の全てを満たすこと 所定単位数の5.4%(指定障害支援施設にあっては、所定単位の6.4%)
福祉・介護職員処遇改善加算(Ⅱ) キャリアパス要件(Ⅰ)、キャリアパス要件(Ⅱ)、職場環境等要件の全てを満たすこと 所定単位数の4.0%(指定障害支援施設にあっては、所定単位の4.7%)
福祉・介護職員処遇改善加算(Ⅲ) キャリアパス要件(Ⅰ)またはキャリアパス要件(Ⅱ)の要件を満たすことに加え、職場環境等要件を満たすこと 所定単位数の2.2%(指定障害支援施設にあっては、所定単位の2.6%)

※加算を取得した事業所は、加算額に相当する福祉・介護職員の賃金改善を行う必要あり
※キャリアパス要件、職場環境等要件の概略

  • キャリアパス要件(Ⅰ):職位・職責・職務内容に応じた任用要件と賃金体系の整備をすること
  • キャリアパス要件(Ⅱ):資質向上のための計画を策定して、研修の実施または研修の機会を設けること
  • キャリアパス要件(Ⅲ):経験もしくは資格等に応じて昇給する仕組みまたは一定の基準に基づき定期に昇給を判定する仕組みを設けること
  • 職場環境等要件:賃金改善以外の処遇改善(職場環境の改善など)の取組みを実施すること

 

福祉・介護職員等特定処遇改善加算

福祉・介護職員処遇改善加算(Ⅰ)から(Ⅲ)までのいずれかを取得している事業所が、当該加算の職場環境等要件に関し、複数の取組みを行っているとともに、当該加算に基づく取り組みについて、ホームページへの掲載等を通じた見える化を行っている場合

加算 備考

区分

福祉・介護職員等特定処遇改善加算(Ⅰ) 所定単位数の1.7%
(指定障害者支援施設にあっては、1.8%)
福祉・介護職員等特定処遇改善加算(Ⅱ) 所定単位数の1.5%
(指定障害者支援施設にあっては、1.8%)
福祉専門職員配置等加算を算定していない事業所

 

福祉・介護職員等ベースアップ等支援加算

要件 加算
福祉・介護職員処遇改善加算(Ⅰ)から(Ⅲ)までのいずれかを取得している事業所が、賃上げ効果の継続に資するよう、当該加算額の3分の2以上は福祉・介護職員等のベースアップ等の引上げに使用する場合 所定単位数の1.3%

 

“就労継続支援B型”には、その他にも以下の様な加算があります。

  • 就労移行連携加算
  • 訪問支援特別加算
  • 利用者負担上限額管理加算
  • ピアサポート実施加算
  • 地域協働加算
  • 障害福祉サービスの体験利用支援加算
  • 在宅時生活支援サービス加算
  • 社会生活支援特別加算

障害福祉サービス “就労継続支援B型” の報酬(売上)を上げる為には、基本報酬を上げると共にいかに加算を加えていくことが出来るかが重要となります。
但し、やみくもに加算を増やし、従業員の負担を増やし、利用者へのサービスを低下させてしまっては意味がありません。
施設運営の向上、利用者へのサービス向上、従業員のモチベーションの向上などが得られる様に加算を加えることが大切ですね!

 

当事務所では、就労継続支援B型の障害福祉サービス施設の運営サポートを行っております。
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